02)トレーナーアドバイス・メニュ
ヴォイストレーニングを受けている人にとっては、非常に難しい課題になるかもしれませんが、声に執着することによって、却って呪縛を受けたかのようになり、不自然な声になってしまうことがよくあります。発声を磨くことは大事なことに違いはないのですが、…
レッスンや練習のときに実際に使う部屋というのは、大豪邸に住んでいるなら別ですが、どうしても広さに限りがあると思います。ですが、小さな空間に合わせて練習することをメインにしてしまうとコンパクトになりすぎてしまい、実際に本番の空間で充分に実力…
いわゆる支えというものの考え方は指導者によってさまざまです。人によっては丹田だといい、人によっては肋骨を広げたままそこを固定して閉じないようにといいます。お腹を前に出せという人、お腹を前に出すなという人、支えは骨盤底筋だという人もいます。…
喉頭を下に下げるというアドバイスをされることがあります。喉頭を下げると、深さと力強さがうまれます。しかし生理的には、高い音域にいくと喉頭はあがりやすくなり、低い音域にいくと喉頭はさがりやすくなります。高音域にいっても喉が低い位置にキープす…
時々、新しいことを習いに行くようにしています。 例えばやったことのないスポーツ、これまで縁のなかった言語、料理、プログラミング、ハンドクラフト等々。どれも声や音楽と直接の関係がないもので、むしろ自分の得意分野から遠ければ遠いほどいいのです。…
ピアノなどの器楽曲の楽譜に、cantabile(カンタービレ=歌うように)という指示がよく見られます。楽器なのに歌うとはどういうことでしょうか? 雅楽の楽譜を見てみると、面白いことが分かります。雅楽は器楽のみの合奏曲で歌のパートはありません。なのに…
よく「お肌の曲がり角」などという言葉があるように、肌も年齢とともに徐々に若いころの勢いが失われていく時期があると思います。それは個人差がありますし、お手入れ状況などによっても差として表れるのはいろいろな形があると思います。しかし、ノーメン…
巷には「たった〇〇するだけで上達できる」や、「すぐに上達する〇〇」などといった類の書籍が増えてきましたが、私の感覚からすると、すぐに得たワザというものはすぐに消失するであろうと思います。芸事というのは、時間をかけて、自分自身の感性を研ぎ澄…
声という楽器は、目に見えず、出している自分と聞いている人で聴こえ方が違うという前提があります。その意味では「本日までのトレーニングでおこなったこと」はとても大事で、どのようなトレーニングをおこなってきて今の状態になっているかを知ることは解…
「舌根」という名前ではありますが、本当のところは「舌」の付け根ではありません。口の中を見ると付け根に見えるのですが、さらにその先があり、グルっと巻き込むようにして顎の先まで舌があります。本来の「舌」の付け根は顎の先端にあるのです。顎は、舌…
歌唱時に足がフラフラする、力が入りにくいというのは、大いに歌に影響します。身体は筋肉も筋も皮膚もそれぞれの働きは繋がっており、歌うときに独立して働ける部位はひとつもありません。身体のどこかが部分的に動きにくくなれば、そこを補うための動きも…
当たり前のことですが、呼吸は肺に息を入れて、肺から息を出していきます。端的に言えば、肺に息が入りやすくなることが深い呼吸への近道です。とはいえ、私たちは肺や横隔膜など、内臓を意図的に動かしたり鍛えたりすることはできません。できることは、そ…
私自身は有酸素運動を行っています。体そのものを温めてから発声練習をすることが多いですね。足の裏が冷えていたり、ふくらはぎが張っていたり、肩があがりやすいなどの時は声のバランスがうまくとれないことがあるのです。声というよりもより、柔軟や体を…
歌手としての基礎トレや体や息のトレーニングをメインに考えるのであれば、コンコーネ50番、パノフカ81番などは声楽やミュージカルなどを学ぶ方の多くはレッスンで取り扱うことが多い教材かと思います。他にはコールユーブンゲンやイタリア古典歌曲などもあ…
重心が安定するときは、身体のバランスがよい(偏っていない)日なのでしょう。一方で、重心が安定しないと感じるときは、安定する日に比べて筋肉や筋の使い方に偏りがあるときです。私たちは日々の生活をする中で全く同じ身体の状態というのはありえません…
歌のトレーニングとしては、いったん楽器の演奏は横に置き、歌だけで練習することは必須です。また、座った状態でよいパフォーマンスをするにしても、普段は立った姿勢でも発声や歌の練習をすることをおすすめします。立って歌うときは、身体の一部分だけで…
どちらも正しいのですが、脱力というのを間違えて受け取るとフォームがうまくいきません。海外の多くの指導者が日本人の顎の硬さを指摘することが多いです。顎を脱力させる必要があるのですが、ただ脱力させると顎の開閉が不十分になってしまうことがありま…
音読するときにメリハリがなくなってしまったり、いまいち表現が伝わりにくいような感じがするという人はいないでしょうか。セリフのあるような場合で、表現しているつもりなのに変化が見えなくなってしまうというのは悩ましい部分ですよね。 改善点としては…
朗読になると、しっかり読もう(発音しよう)という意識が働いて、つい舌や顎に余計な力が入ってしまうのかもしれません。朗読をすることは一旦横におき、まずは声を発さない(何もしていない)状態のときに、舌や顎を動かすエクササイズをするのがよいと思…
フレーズの終わりまで息が続かないのは、肺活量のせいではありません。歌うときに必要なのは、息の量ではなく「息のコントロール」です。肺活量が足りないと嘆く必要もなく、身体を使って息をコントロールできるように基礎的な練習に取り組めば大丈夫です。 …
息が上がると感じるときは、身体が縮こまっていたり、こわばって息が浅いときだと思います。そのようなときに、とにかく即効性のあるものは「前屈」の体勢になることです。前屈になると、頭の重さを支えない(さっきまでの力みを必要としない)状態にもって…
息が吸えない感覚になる場合、そうなる前に「吐く息」の方が先に変化していることが多いです。吐く息が停滞している(息が流れていない)ので、声が出にくく感じたり読みにくくなるのです。その後に、息が吸えない感覚になるのではないでしょうか。 しっかり…
私が、自分自身を成長させていくうえで欠かせないものは、実地では「レッスン」、「練習」、そして、本番などの「集客した上でのステージ上での演奏」だと思っています。この3点はセットであることが望ましいと思っています。 自分にはない新しい感覚を取り…
多くの人のレッスンへの臨み方を客観的に見ていて、確実に成長していけるような人とそうではない人とで、技術力「ではない」部分における「差」の部分が大いに関係しているように感じます。例えば、体調不良を除き、できる限り休まずにレッスンに出席するこ…
子音でたっぷり息を流してから声を出す練習方法をやりました。これは自転車の補助輪のようなもので、上手くなったら必要なくなる練習です。今は一生懸命やってみてください。 カラオケボックスで練習するときはマイクなしで歌ってみましょう。物足りない気が…
私がやっている音楽(長唄)の修行では、とにかく完全にコピーすることを目指します。プロとして仕事で使う曲は300曲程でしょうか。この曲をすべて師匠がやる通りにできることを目標として勉強するのです。 YouTubeで落語関連の物をたくさん観ましたが、同じ…
芸を極めていくことは、勉強と修練の連続だと思います。しかし、その中で「楽しみ」や「生き甲斐」のような感覚を大事にしながらでなければ、勉強も修練も継続することは困難になります。その結果、芸を極めるという道から逸脱してしまうと思います。 うまく…
機械や乗り物などを安全に長く使っていくためには、日々のメンテナンスが欠かせません。乗り物では、法律で定められた点検・整備というものが、一定の周期で行われなければなりません。車両や機材も、インフラの部分も、こまめな点検を行い、交換すべき部品…
世の中の情報の中には、自分にとって必要となるものもあれば、自分には必要のないものもあると思います。それらの選別が自分自身でできる分野であれば楽なのですが、わかりにくい分野では取捨選択が難しくなると思います。 自分自身で判断するためには、たく…
安くて便利を追求したサービスが世の中にあふれるようになった今、継続してじっくりと自分の課題と向き合うということは、以前よりも難しくなっているのかもしれません。提供する商品やサービスの中で、早くて安くて便利を優先して、それなりに満足度を得ら…