ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

深い呼吸を手に入れたい

当たり前のことですが、呼吸は肺に息を入れて、肺から息を出していきます。端的に言えば、肺に息が入りやすくなることが深い呼吸への近道です。とはいえ、私たちは肺や横隔膜など、内臓を意図的に動かしたり鍛えたりすることはできません。できることは、その周りの骨や筋肉にアプローチすることです。肺の外側が動きやすくなると、その分だけ肺の動くスペースも増えるので、結果として肺が膨らみやすくなるのです。

そのための効果的な方法を二つご紹介します。一つ目は、胸の真ん中の骨(胸骨)にタオルを当てて、うつ伏せで深呼吸をします。フェイスタオルを四つ折りにすると、程よい高さになります。タオルの高さがある分、息を吐いたときに身体が沈むので、自分の身体の重さで肋骨を動かすことができます。(周りの筋肉や肩甲骨なども連動して動きます。)

二つ目は、椅子に座り、前屈をした状態で深呼吸をします。上半身は太ももに乗せて頭もダランとして力を抜いてください。一つ目の方法とは逆で、身体の後ろ側へアプローチをします。この体勢で深呼吸をすると、肋骨全体から骨盤まで長くついている筋肉(腸肋筋)を大きく動かすことができます。この二つを行った後で普通に立って深呼吸をすると、(行う前より)間違いなく呼吸の感覚が変わります。