ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

08)おすすめアーティスト・作品

「走ることについて語るときに僕の語ること」村上春樹 (本)

世界的にも有名な作者がフルマラソンやトライアスロンをこんなに苦悩しながら続けているというのは驚きでした。天才的な方かと思っていましたが、小説を書くために身体をはって努力なさっている姿を感じ、生き方について考えさせられました。小説とは違った…

「木」幸田文(本)

幼い頃から木に親しんできた作者の木に関するエッセイ。全国あちこちの山を訪れ、木の専門家に話を聞く作者の木に対する思い入れには敬服しました。特に印象に残ったのは、木にも家族があり、隣同士の兄弟のような木が協力しあったり、競争したりしながら生…

「人を惹きつける技術」小池一夫 (本)

「子連れ狼」の原作者が、キャラクターについて書いた本です。キャラクター、漫画がヒットするには理由があり、常にアンテナを立てて、同じ物事でも好奇心を持って深掘りしていき、メモしていき、そこからアウトプットに繋げていくということは、どんな表現…

「 ブラックウェルに憧れて」南杏子(本)

男性優位の社会で働く4人の女性医師の物語です。女性だからと実力を認めてもらえなかったり理不尽な扱いを受け、家庭では育児や介護に悩まされる毎日。その中でそれぞれが最適な道を探して生きていく姿にはやりきれない思いがしました。 彼女たちの恩師であ…

「 鳩の栖」長野まゆみ(本)

日常の出来事や風景を、言葉だけでイメージできるような語彙力、時間の流れと、描写と、登場人物の気持ち、行動などをバランスよく並べられ、考えられた構成、ストーリーにそっと入りこめるような世界作りが素晴らしいと思いました。

「サラバ!」西加奈子(本)

上中下巻からなる長編。勉強もスポーツもそれなりに出来、ルックスも良く女性にモテる主人公は学生生活をエンジョイしていたが、その裏では幼い頃から両親の離婚や引きこもりの姉に翻弄されていた。自分は勝ち組だと思っていたが、いつしか仕事がなくなり、…

「野球中継」

TVやネットで野球中継を観ますが、実況アナウンサーの話し方、語彙力、データや知識と感情豊かに話すバランスなど、プロの技はすごいなと思います。2時間以上、長い休憩もなく話し続け、聴こえづらいとか、噛んだり言い間違いもほとんどなく、どんなトレーニ…

「箱根ラリック美術館」(美術館)

箱根で美術館巡りをしました。三つ行ったなかで特におすすめなのが、箱根ラリック美術館です。フランスのガラス工芸家ラリックの作品が展示されていましたが、主に香水瓶や宝飾品、インテリアなどがありました。どれも精巧に彫刻がほどこされ、見とれてしま…

「海と毒薬」遠藤周作(本)

太平洋戦争末期、アメリカ兵捕虜に対する生体解剖実験をめぐる話です。戦争によって思考を停止し、投げやりに生きる人々。権力闘争のために良心に蓋をする医師たち。治る見込みのない病のなか、何とか今日1日生きようともがく患者たち。 大変重い内容で、一…

「 呪術廻戦展」芥見下々(展覧会)

呪術廻戦というジャンプの漫画についての展覧会で、原画展ではなく漫画作成の流れや背景アシスタントの紹介、ネームや下書きの展示、〇〇編での作者の考えていた事などが美術館のように展示されていました。 展開が結構大雑把な漫画だと思っていましたが作者…

「夜が明ける」西加奈子(本)

高校時代に出会い、家庭の問題や貧困、過重労働、パワハラ、セクハラなど現代社会の問題の真ん中で必死でもがいている2人の男性の生き方が描かれています。 読んでいる途中から見過ごせない何かが迫ってくるような気がしました。 特に「自己責任」という言葉…

「 退屈力」齋藤孝 (本)

オリンピックで、武士道などの言葉があがっていました。この本では、型を身につけることや積み重ねること、与えられるのではなく自発的に動くことの過程やポイントがあり、すぐに結果が出ないことでもミリ単位、ほんの少しの変化を信じて続けることが大事だ…

「還暦から始まる」谷川浩二、山中信弥(本)

将棋の谷川名人とノーベル賞科学者の山中信弥氏の対談です。私も還暦を過ぎたので題名に惹かれて読んでみました。 偉業を成し遂げた2人なので、凡人と比べるべくもありませんが、大変力づけられる内容でした。 特に、研究にしろ将棋にしろ若い人に技術ではか…

「息子へ」 唄:大門正明 作詞:荒木とよひさ 作曲:三井誠 編曲:丸山雅仁 1985年丸増CMソング

最近、何気なくこの歌を聴きたくなりました。 CMではサビの部分しか聴けませんでしたが、何となく良い歌だと感じていました。 そこでYouTubeの中にこの歌の動画がないかと探したところ、フルサイズの動画を見つけました。 歌詞の内容は、男としての心得を父…

「人質の朗読会」小川洋子(本)

地球の裏側の国で反政府ゲリラに拉致されたバスツアーの観光客7人と添乗員、特殊部隊の隊員の9人による朗読会、という形で物語が進みます。3ヶ月以上も人質になっている間、退屈や紛らわすためにそれぞれが過去の出来事を朗読していきます。 過去というと、…

「働くということ 能力主義を超えて」勅使川原真衣(本)

能力によって選ばれた人だけが、高い地位と収入を得る、という選ばれた人とそうでない人双方にプレッシャーを与える能力主義から脱却し、様々な個性や得手不得手のある人々が互いに補いあいながら組織の中で生きていくことを提案しています。 そして今リスキ…

「ミシンと金魚」永井みみ

主人公は認知症で介護を受けている老女。 母は自分を産んですぐ亡くなり、夫は子供を置いて蒸発、その上子供に先立たれ幸せとも思えない人生を歩んで来ました。この認知症の主人公の視点で物語が進みます。 壮絶な人生を歩んできたのに、読んでいてあまり悲…

「開業医の正体」松永正訓

大学病院や一般病院を経て、小児科を開業した著者が開業の方法、収入、良い医師、困った患者など、なかなか知ることが出来ないことが書かれています。 医師でもその専門と言えるまでに10年くらいかかる、というのは印象的でどの職業でも常に勉強しなければな…

「スーパーモデル 」( インタビュー)

番組で、スーパーモデルのインタビューで、モデルになったきっかけなどを思い出して語っているのを観て、魅力や才能がある人は、誰かに紹介されるということなど、仕事が人からの紹介や推薦で運ばれてくることを改めて知りました。

「和議」(YouTube)

江戸時代の人たちの歩き方。なんば。江戸時代の日本人は無駄な体の筋肉をつかわずに、省エネで歩いていた。飛脚は江戸から京都まで3日で移動した。その時代の履き物は草履。西洋から靴が入ってきて、かかとからの着地となり、日本人はかつての歩き方を失った…

「対岸の彼女」角田光代(本)

大学の同窓生だが、境遇が全く違う2人の女性が主人公。1人は最近仕事を始めた3歳の女の子がいる主婦。もう1人はその主婦が勤め始めた小さな会社の独身の社長。 主婦の視点からの現在と社長の視点からの過去が交互にえがかれています。 2人とも中高生の頃から…

「マネー シーズン2」( apple TVドラマ)

以前より、俳優さんの衣装が好きで視聴していました。シーズン2になり、自分の見方も変わったようで、俳優さんの豊かな表現力、特に顔の表情と声のトーンが、それぞれ個性的でとても学びになります。

「エンド・オブ・ライフ」 佐々涼子 (本)

末期のすい臓ガンであることがわかった訪問看護師の男性をはじめとして、人生の終わりに直面した人たちと家族の在宅による終末医療を描いています。 死にゆく人はただ世話をされるだけ、助けてもらうだけの無力な存在ではなく、彼らが教えてくれることもたく…

「 つまらない住宅地のすべての家」津村記久子(本)

ある住宅地の10件の家の住人をめぐる話です。どの家にも様々な事情があったり、闇があったりします。ある日、刑務所を脱走した女性受刑者がこの住宅地に向かっているというニュースが入り、住人たちは少しずつ関わりあうようになります。 その少しの関係から…

「 エンジェルフライト」佐々涼子(本)

海外で亡くなった方のご遺体を故国へ送り届ける国際霊柩送還士の話です。 単にご遺体を送り届けるのではなく、遺族の心情を汲み取り、出来るだけ生前の顔に戻すという強い信念のもと、昼夜を問わず働いています。 プロフェッショナルたちの感動の物語だが、…

「 神童」谷崎潤一郎(本)

小学校の頃から成績優秀で、漢詩や哲学書などを読みこなし、神童と呼ばれていた少年。中学入学と同時に奉公に出され、勉強以外の世の中のことを知り、様々な欲望を抱く。そして自分のこれまでの生き方に疑問を感じる。小説はそこまでで、少年が将来どうなっ…

「魂のリズム Count in 」(映画)

ドラマー達のドキュメント映画。ハードロック、パンク、ジャズ、フュージョンなど様々な分野のドラマーが、自分の幼いころや現在の活動について語る。台所のあらゆる鍋を叩いた子供時代が語られ、そんな経験のない自分は、驚きと憧れを感じる。この映画を観…

「 中野信治さん」( レーシングドライバー)

F1の実況での解説者としての話し方、プロの話し方としての評価はわからないのですが、特徴的な声で、力のある、自信のある、楽しみや豊かさが伝わってくるような話し方が参考になります。

「処方箋のないクリニック」仙川環(本)

有名病院の離れにある総合内科でさまざまな相談にのるちょっと変わった医師と看護師の話です。 サプリ信者、遺伝子検査、民間療法など現代医学だけでは解決出来ない問題をすっきりと解決していくので、読んでいても気持ちがいいです。頑固な患者の気持ちを解…

「 千と千尋の神隠し」(舞台)

ジブリ映画の舞台版を観ました。アニメの世界が舞台の上でも再現されていて驚きました。主要キャストだけでなく、出演者全員の力の結集が感じられました。また、舞台装置やパペットの動きも素晴らしかったです。