ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

02)トレーナーアドバイス・メニュ

声を前にだす

ヴォイストレーニングを受けていると「声を前にだす」というアドバイスをされることはあるでしょう。声を前にだすというのは簡単なようで、簡単にはいかないものです。声を前にだすための練習をいくつかご紹介したいと思います。 1.「おーい」と遠くにむかっ…

高音を伸ばすために

外国人のようなパワフルな音を出したいともし考えるなら、音や発声も通常と違う考え方やイメージを持つ必要があります。トレーニングを積んでいない声は、高音になればなるほど細くなり、低音になるほど強くなります。最終的には一本の筒のように、低音も高…

歌い手として実践している健康法

ハードな仕事が増えてきているのも実際ですが20代のころのようにいつでも元気いっぱいというわけではありません。やはり回復が遅いです。睡眠不足だと翌日はやはり疲れがとれません。そして、パワーだけでは高音は出しづらくもなってきています。しかし、発…

個性とは

学ぶことの基本はまねぶ、真似をすることだと書きました。誤解のないように言葉を少し足しておきたいと思います。このコロナ禍の中で私は江戸落語の映像をYouTubeで見まくりました。その中で気になったものが立川談志さんの三人のお弟子さん、立川志の輔さん…

最高をめざす

このコロナ禍で緩やかな変化が一気に速まるような現象が多発しています。従来のやり方では生き残って行けないと感じている人も多いでしょう。しかし新しい行動を模索するあまり、見当違いの努力に陥らないように気をつけて欲しいです。思っている以上に人生…

表現よりも声を磨く

会話や歌というのは、内容よりも声の充実度というのがとても大切なときがあります。声が魅力的かどうかというのは、内容よりも雄弁にその人を語ることが多いです。私自身は話し方や声が魅力的でない人の話は、内容が入ってきません。お笑い芸人さんたちのコ…

コロナ感染拡大の中での公演

この所、第8波と呼ばれるコロナの感染拡大が進んで居ます。外でのマスク着用が多少、減って来たと思いましたが、また元に戻りました。マスコミは声高に感染者増加を叫びますが、もう正直うんざりと言うのが本音ではないでしょうか。 とは言うものの仕事とし…

風邪の対策

朝夕、急に冷え込むようになりました。残暑の疲れから体調のリズムを損ない、風邪をひいている人もいらっしゃると思います。長いこと唄を仕事として来ましたが、風邪をひいて声が出なくなったことは数えられない程あります。風邪だけでなく、忙しいときには…

トレーニングは不快を続けない

使ったことのない体の使い方、足りていない使い方などをトレーニングで使えるようになるときには、ある程度パワーが必要ですし、力むこともあるでしょう。それは特に問題ありません。しかし、ある一定期間、指導者とともにやっても体に力みや硬さ、苦しいな…

重心が不安定で、身体で支えられないとき

重心が不安定だと、歌いやすい場所を無意識に探して身体がフラフラしたり、地に足がつかない感覚でとても歌いにくいと思います。そのようなときは、足先に注目してみましょう。なぜかと言うと、立って歌うときの身体にとっては、足首から下の足先こそが一番…

座って歌うときに喉に力が入らないようにする

確かにそのように感じる人は多いと思います。立って歌うときは、足の裏から頭頂まで全身を使って歌っています。椅子であれ正座であれ、座って歌うときは下半身の助けが減るので、その分、骨盤から上の働きをよりしっかりと維持する必要があります。 座って歌…

息の吸い方を学ぶ

歌うことを「息」の観点からみると、歌詞を歌う(息を吐く)→ブレスをする(息を吸う)、この作業の繰り返しです。また、フレーズの長さも均等ではないので、短いよりも長いフレーズの方がブレスでより多く息を取り込みます。このような技術的な部分は基礎練…

ブレスで息が苦しくならずに曲を最後まで歌う

ブレスは息を取り込む行為です。ブレスのせいで息苦しいというのは、息が取り込めていないということです。ではなぜ息が取り込めないのでしょうか。その理由は、ブレスに至るまでに息を吐けていない(息が流れていない)からです。 歌っている最中、肺の中に…

トレーニングは不快を続けない

使ったことない体の使い方、足りていない使い方などをトレーニングで使えるようになるときにはある程度パワーが必要ですし、力むこともあるでしょう。それは特に問題ありません。しかしある一定期間、指導者とともにやっても体に力みや硬さ、苦しいなど不快…

本番前に何をするか

レッスンで「本番前にどんなことをすればよいか」という話題になりました。多くの歌手を見ていて思うのは、日常と同じように過ごして、日常と同じように歌うということでしょうか。日常と違うことをやるとかえって緊張やストレスを生みかねないなというのが…

口を縦に開ける方法

口をしっかり開けようとして余計な力みが入ると、結果として口を横に開ける(横方向に引っ張る)という状態になってしまいます。それを改善する手立てとして、口を「縦」に開けるという表現を使っています。「縦に開ける」と聞くと、口を上下に開けるという…

マイナスのコマンド、プラスのコマンド

声を出すときに、皆さんいろいろと考えたり工夫したりされていると思います。 例えば「遠くに飛ばそう」「思い切り明るく」「お腹の底から」等々。それはいいことだと思います。でもこれらを「客席の最後列めがけて」「頬骨を上げて」「ゆっくり吸って脇腹で…

歌と運動の関連性

歌と運動というのは、一見、全く関係のないもののように思えますが、実は密接な関係があります。歌うということ、それも、しっかりと声を出しながらということができるためには、体でのコントロールというものが欠かせなくなります。呼吸の取り方、吐き方、…

腹式呼吸もバランス

「お腹で息を吸うこと」「吸気でお腹がでる」「寝ているときは腹式呼吸」など関連するワードは多々ありますが、ヴォイトレにおいて腹式呼吸が絶対であるかのように君臨していて、胸式呼吸はその反対側のような位置にいます。これは極論のように思います。 腹…

顔に力をいれない

ヴォイストレーニングで「マスケラで響かせて」「目の周りで歌う」「頬を持ち上げて」などのアドバイスをされることがあります。これらは基本的にとても大事な要素ですし、多くの指導者が使うワードでしょう。しかし、これを意識して力んではいけません。顔…

トレーニングの基本はルーティン

自主的なトレーニングやレッスンは、自分の毎日のルーティンのように行うほうがより効果が高いと思います。調子がいいとき、悪いときありますが、いろんな自分の状態でもルーティンとして取り組むことで上達します。常によい状態で本番にのぞめたら最高です…

質問をしよう!

私はレッスンの終わりに必ず質疑応答の時間を設けています。「何か質問はありますか。」この時に質問が出るか出ないかが、上達の早さに関係がある気がします。 これは日本の学校教育にも関係がある気がします。日本で普通に学校教育を受けていくと、よほど成…

インプット・アウトプット

仕事で何か新しい手順を教わるとき、あるいはレッスンを受けるとき、メモを取ることが大いに有効ですが、さらにもう一段進めるお勧めの方法があります。それは「後で人に教えるつもりで説明を聞いておく」ということです。 人の脳は、読む、見る、聞くといっ…

コンサートに行こう

予断を許さない状況ではありますが、コンサートに積極的に出かけることをお勧めしたいと思います。DVDやYouTubeでもいいのですが、生は違います。記憶の残り方が違います。足を使ってそこの場所までいく、というのがいいのだと思います。行き帰りに見たもの…

間違えないように歌いたい。

「プロって間違えないんでしょ。」と聞かれることがあります。これは半分はあっていますが、半分は間違っています。プロたるもの、間違えずに、つまり歌詞と音程とリズムを正しく歌うことができるでしょう。でもそれだけでプロということができるでしょうか…

客観的な立場で自分のアクションを理解する

自分自身の行動というのは、思っていることと、実際に行われていることとで、必ずしも一致するとは限りません。自分自身で思い描いているアクションプランと、実際のアクションとで、乖離しているにも関わらず、それに気づくことのできる人はごく一部です。…

「初心忘るべからず」

これは、能楽の大成者、世阿弥の有名な言葉です。一般的には「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初の頃の志を忘れてはいけない」という意味で使われて居ます。しかし原典にはこのように書かれて居ます。「是非の初心忘るべからず(未熟だった時の芸も…

声に執着しない

ヴォイストレーニングを受けている人にとっては、非常に難しい課題になるかもしれませんが、声に執着することによって、却って呪縛を受けたかのようになり、不自然な声になってしまうことがよくあります。発声を磨くことは大事なことに違いはないのですが、…

小さな空間よりも広い空間をイメージする

レッスンや練習のときに実際に使う部屋というのは、大豪邸に住んでいるなら別ですが、どうしても広さに限りがあると思います。ですが、小さな空間に合わせて練習することをメインにしてしまうとコンパクトになりすぎてしまい、実際に本番の空間で充分に実力…

支えの感じ方は人それぞれ

いわゆる支えというものの考え方は指導者によってさまざまです。人によっては丹田だといい、人によっては肋骨を広げたままそこを固定して閉じないようにといいます。お腹を前に出せという人、お腹を前に出すなという人、支えは骨盤底筋だという人もいます。…