歌うときに力みが出るのは普段の姿勢のせいだけとは言えません。姿勢のよい人でも、歌うときに何らかの癖が出て身体が力むことはあるからです。（とは言え、普段の姿勢から改善した方が歌いやすくなるのは確かです。）歌うときに肩の力みは自覚があるようですが、身体の部位はみな繋がっているので、連動して腕や胸なども余計な力みが生じているのではと察します。それが結果的に猫背になると感じているのでしょう。腕が前に出てきて（内側に寄って）胸が狭まると、肺に息が入るのを邪魔するので余計に歌いにくくなってしまいます。
力みを緩める対策としては、前屈で腕を回すストレッチが効果的です。肩幅より足を広げて前屈し、頭もだらんとおろして、クロールのように左右交互に腕をぶんぶん回します。回す腕に力を込めたり、肘を曲げたまま回すと効果が半減するので、むしろ緩めながら回すつもりで行ってください。息が上がらない程度に何度か行った後で身体を起こすと、胸が広がった、軽くなった、緩んだといった感覚がくると思います。力みが入ったらまた前屈の動きをして緩める、ということを繰り返し行ってみてください。
