自分自身が成長していく過程で、自分の弱点を知り、それと向き合うということは、とても重要であり、大変なことだと思います。自分自身のことというのは、まず、自分自身がどのような姿であるのか鏡に映さなければ知ることができません。それが内面的な部分や、アクション的なものになると、自分が思っていることと客観的に映る部分とで乖離していると感じたことのある人もいるのではないでしょうか。
声のトレーニングとなると、このようなことが大いに影響してきます。自分で感じたり思っていることと実際に行われていることや聞こえているものは必ずしも一致しないのですが、これに気づいて対応できるか否かで、その人の成長を大きく左右することになると思います。
自分の中で「良」とするものばかりを追い求めてしまう人と、客観的な指摘を、はじめのうちはなかなか理解できなくても、試行錯誤しながら何度も何度も取り組んでマスターしていく人では、後者の方が継続的に成長していけるように思います。弱点と向き合うことは精神的にも技術的にも大変な部分はありますが、そこを乗り越えられるかが、なりたい自分に近づくための重要な課題になると思います。
