ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

表現よりも声を磨く

会話や歌というのは、内容よりも声の充実度というのがとても大切なときがあります。声が魅力的かどうかというのは、内容よりも雄弁にその人を語ることが多いです。私自身は話し方や声が魅力的でない人の話は、内容が入ってきません。お笑い芸人さんたちのコントや漫才、芸が面白いのは芸の中身だけでなく、稽古やネタ合わせ、本番で鍛えてきた声の魅力そのものが芸になっているからだと思います。瞬間的に引きつける声の魅力というのは今や歌手や役者よりも芸人さんのほうが多いです。他にはお坊さんなどもそうかもしれません。声が素晴らしいお経などは意味はあまりわからなくても心にくるものがあります。

ヴォイストレーナーもそうかもしれません。何かを伝える仕事をしている以上、こちらの声、会話の仕方でクライアントの理解、納得も変わると思っています。

その意味ではある意味常に30分のレッスンの中で見られ、査定されているのはこちらかもしれないと思っています。何かを伝える気持ちがあっても、もっとこの人の話を聞きたい、理解しやすいと思ってもらえるかは別の問題です。伝える力、伝える声があってその先に表現や気持ちがくるととてもストレスが少なく、お互いがコミュニケーションとれる関係をきづけるのではないでしょうか。その意味では、声の充実度を鍛える意味でもヴォイストレーニングを定期的におこなうことで表現をより伝える技術的な部分がきたえられていくでしょう。