ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

声を前にだす

ヴォイストレーニングを受けていると「声を前にだす」というアドバイスをされることはあるでしょう。声を前にだすというのは簡単なようで、簡単にはいかないものです。声を前にだすための練習をいくつかご紹介したいと思います。

1.「おーい」と遠くにむかって声をだしてみる。日本人の多くは思った以上に大きな声がでません。大きな声で朗読や台詞をよむ声の基礎力がない人が大半です。すぐに喉が痛くなったり、息が切れる人が多い。まずはいい声、いい発声など気にせず、大きな声をだすということをおこないましょう。

2.歌の場合でしたら、ガギグゲゴの言葉で発声練習をしてみましょう。これは喉がしっかり開かないと喉を傷めやすいのですが、うまく行うと声門閉鎖の訓練になり、息漏れが減ります。日本人の多くは息漏れしやすい声なのですが、息漏れしていると喉も傷めやすく声に密度がないので前に飛びません。

3.「ファ」という言葉の発声練習です。あえて息をたくさん使う「ファ」という言葉で発声を行います。声が飛ばしづらいのですが、しっかりトレーニングできてくると支えが鍛えられやすくなります。

4.ドナルドダックの声でメロディを歌ってみる。ドナルドのように軟口蓋をこすりながら発声をすると軟口蓋がマッサージされ、高い位置でキープされやすくなります。こうすることで声が浅くなりづらくなり深い声のまま声を前に飛ばしやすくなります。

日本人には声を前に飛ばすというのは言語的にも生活習慣的にも難しいのが実態です。それを改善するためにもしっかりとトレーニングを行う必要があります。