ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

座って楽器を演奏しながら歌う場合のトレーニング

歌のトレーニングとしては、いったん楽器の演奏は横に置き、歌だけで練習することは必須です。また、座った状態でよいパフォーマンスをするにしても、普段は立った姿勢でも発声や歌の練習をすることをおすすめします。立って歌うときは、身体の一部分だけではなく、自覚の有無に関わらず、まさに全身を使っています。座った状態だと、どうしても下半身を使いにくくなるので、立っているときより歌いにくい、よりハンデのある、言ってみればやや応用編になるのです。

ですので、普段は立って練習をし、しっかりと身体が働きやすい状態にしてあげた方が、自分の身体が反応しやすく、よい体感を得やすくもなるので効率よく練習ができます。そして、立った状態での身体の踏ん張り、「身体を支える」という感覚を得られたら、それを座った状態になっても維持する、という方向に持っていきます。

椅子に座る、正座をする、どちらの場合でも練習時に身体が働きにくいと感じたら、腰よりは上部の背面に手の平を当てて、その部分が緩まずに保たれている(張っている)という状態で歌えるよう意識してください。このように手の平を当てると、当てない場合よりも圧倒的によい状態に持っていけます。