ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

呼吸の訓練

呼吸のトレーニングは肺を広げ、胸郭が広がるので身体への負荷が思っている以上に大きいです。トレーニングを続けていくと次第に肋骨が開いた状態で安定していき、通常が開いた状態になります。こうなってくると歌うことや、声をだすことはとても楽になります。しかし、常に歌う準備ができている胸の状態に近くなるので疲れやすいです。そういう意味では、ときには身体を休めたり、胸骨を閉じるような運動をやることも重要です。

私自身はルーティーンとしてのトレーニングの中で、声を出す前に「4秒息を吸う、4秒息を止める、4秒息を吐く」という呼吸のトレーニングをおこないます。これを4秒から13秒くらいまで広げます。そして、そこから発声練習が始まります。

発声練習を行っているときはブレスというのはあまり気にしすぎないようにもしています。ブレスを気にするときは表現としてのブレスでしょうか。息を吸うことよりも出ている発声の方に意識をもっていっています。声がうまく出ているときは結果として呼吸もうまくいっています。呼吸を意識しすぎると身体が固くなったり、喉への負担が大きくなることがあります。しっかりと発声できているときには小さな呼気が豊かな声で響きます。その意味ではオーバーな吸気というのは、小さな呼気の邪魔になることがあります。

呼吸のトレーニングは、あくまでも基礎力の向上と身体作りに必要です。それがそのままアーティストとしての表現に直接必要かというと、違うと考えています。

基礎力や身体作りという意味では、毎日行うからこそ効果がでてきます。

基本的には毎日1分でよいので行いましょう。ただし、一週間に5~6回1~2時間程度トレーニングや練習を行っている人は身体を休ませる意味で行わない日をあえて作りましょう。