ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

マスクの着用期間が長くなると…

新型コロナウィルスが世間を騒がせ始めて早くも1年が経ちました。この期間、家庭内は別として、外出先や仕事中など、私たちはマスクの装着を欠かさずに今日まで過ごしてきました。花粉症の人は、シーズンになると2~3か月欠かせなくなるというのは、今までもあったかもしれませんが、約半年という、ここまで長い期間、それも活動時間のほとんどをマスク装着の状態で過ごすというのは、初めての経験かもしれません。現状を鑑みると、マスクの装着は欠かせないものであると、私も思っています。

しかしながら、やはり、「声」という観点からすると、マスクの長期間装着というのは、少なからず弊害をもたらしていると言わざるを得ません。特にわたくしたち日本人というのは、元来、口をあまり開かずに会話をすることのできる民族であり、口を開けることにそれなりの訓練を積まないと難しい人々だと思います。そこにマスク装着期間の長期化という課題がのしかかってくると、やはり、口は(特に縦に)開きにくくなってしまうものだと思います。この劣化は無意識のうちに進んでいくものなので、自分が想像する以上に深刻な状況だと思います。日常生活でマスクの装着は欠かせないものです。しかし、このような弊害が確実にわたくしたちについて回ってきていることも自覚して対処しなければ、劣化の一途をたどることになります。今まで身につけてきたことが衰えないように気をつけましょう。