ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

声の衰え

マスク着用が基本となる生活が始まって、月日が経ちました。例年であれば、乾燥したりインフルエンザの流行り始める冬季や、花粉の飛散が多くなる春および秋の一時期にマスクの着用率が高くなりましたが、この期間は年中、しかも毎日マスクを着用していたと思います。そして、これからしばらくのあいだも、まだまだこのような生活は続くものと考えられます。感染症を防ぐという意味では欠かすことのできない防衛対策です。

しかしながら、声の健康状態という意味では、少々不健康になっていると言わざるを得ないでしょう。そもそも日本語というのは、口をあまり開かないで喋ることができてしまうため、楽器としてのポテンシャルはいまいち発揮しきれません。その状態に加えてマスクで固定され口の開閉の自由を奪われ、呼吸も自由を奪われることにより浅くなり、人とのコミュニケーションも失われることにより声を発する機会すら奪われているのが現状です。

今しばらくは辛抱の時期ですが、「通常よりも自分が衰えやすい環境にいるんだ」と自覚し、感染防止対策を徹底的に行いつつ、声の衰えへの対策を心掛けることが重要ではないかと思います。