ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

自分自身との対話

「声」というものは目に見えないため、扱い方のコツを得るまで厄介なものだと思います。楽器に例えた場合、ほかの楽器と比べて最も異なる部分は、「楽器と奏者が一体化している」というところではないでしょうか。それゆえ、変化の過程がわかりにくいものだと思います。奏者と楽器がわかれていれば、演奏も聞こえ方も多少客観的になるのですが、一体化している場合、主観的になりやすく、これが「声」の最大の難しさではないかと思います。

客観的に自分自身の状況を判断させる状態に持っていくまで、考え方やものの見方を変えたり、無意識に行っている自分の癖を自覚した上で対処法を考えたりと、徹底して自分自身と向き合い、状況を把握する作業が必要になってきます。また、自分自身の限界値や一番効率のよい領域を知ることも重要だと思います。

このような自分自身との対話は、あまり気乗りのしない作業かもしれません。ですが、自分を高めていくためには、現状の自分自身に起こっていることを自覚して対処法を見つけることが最も重要で、その作業を行うことが、見えない・わからないものを追い続けるよりも、時間的にも早く解決できるのではないかと思います。自分の欠点、時には長所と向き合い、どのように対処するのがよいのかを考えてみるとよいかもしれません。(♭Я)