レッスンでも練習でも、行っていくなかで気になることというのはいろいろあると思います。ですが、「何を気にするのか」「何を気にしないのか」「どのように対処していくのがよいのか」というのは、そのときどきでいろいろ変わってくるとは思いますが、とても大事なことだと思います。というのは、そこには、「意識したほうがよいこと」と「意識しないほうがよいこと」、「今することと思われること」というのがあるからです。
たとえば、毎回同じようなことを繰り返して、「今のやり方ではない、別な方法を試したほうがよい」というアドバイスをレッスンのなかでされたとします。しかし、本人のなかでそれをとり入れず、今までのやり方に執着してしまったとしたら、改善に向かうというよりは、今までの状態の維持にとどまってしまうと思います。
自分自身を理解できている割合というのは、そう高いものではないと思います。自分の行いを可視化する作業というのが、レッスンというものの大きな意義だと思います。客観的な視点だからこそ改善点が見えてくるものがあると思います。いろいろな考えがあることは大事なことだと思いますが、自分の改善のために何が必要なのかということに対しては、幅広い視点で解決していくとよいと思います。それが、自分自身を改善していくために役立っていくと思います。
