ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

しっかり声を使う機会をつくる

「声を出したいのに思うように出せない」という悩みを持たれる人は、レッスンに通う人の話を聞いていたり、発声の本をよく読んでいたりしている人が多いと改めて思います。発声というのは、やはり体を使うのでスポーツに似ていると思います。声はある程度出すことに慣れないと、どんどん衰えていってしまうのです。

子供のころというのは、比較的声を使うことが多いと思います。周りの大人に「静かにしなさい」と怒られるのが、むしろあたりまえくらい。それくらい元気なほうが健康でよいですね。それが大人になっていくにしたがって、コミュニケーションとして、特に「礼節」という観点から、大きな声を使うということが美徳とされないようになっていくというのが、日本という国の文化の特徴だと思います。これはよし悪しの問題ではなく、この日本の文化を理解し、日本人の弱点を自覚したうえで、どのように対処していくかということが、声を成長させるためには重要になっていくと思います。

日常は日常として、それとは別に、声をしっかり使う時間を作ってみてはいかがでしょうか。まずはレッスンの時間で慣れていき、それを人前で何かを伝えたり、歌ったりするときに活かすというような段取りで進めてみてはいかがでしょうか。声は、せっかく生まれ持った楽器ですから、ぜひ、磨いて自分自身の新たな発見につなげてみてはいかがでしょうか。(♭Я)