朝の早い時間帯は、まだ身体が起きたてなので声帯はもちろんのこと、身体全体も反応しにくい状態です。発声方法というよりも、まずは身体をほぐして声を出す準備をしてあげることが大切です。そうすることで、声が目覚めるまでの時間も大幅に短縮することができます。朝起きていきなり発声することは、起きてすぐに全速力で走るくらい無理を強いていると言っても過言ではありません。短い時間でもよいのでぜひ発声前にストレッチをしてください。
また、発声前にしっかり息を吐く「呼吸の練習」も声を出すためのウォーミングアップになるので、当然ながら声を目覚めさせる大きな助けになります。特に、前屈しながら息を吐く練習はお勧めです。肩幅よりは足を開き、上半身を倒したら頭と腕は脱力し、上下に動きながら(揺れながら)息を吐きます。圧をかけてス~で吐くとしっかりした息で吐けます。2拍か3拍くらいの短さでいいので、身体の動きに合わせて何度か繰り返し息を吐きます。ストレッチしながら息を吐けるので一石二鳥です。身体の反応や息の流れを促すことで、その後の発声も早い段階で声が乗りやすくなります。