ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

トレーニングの基本はルーティン

自主的なトレーニングやレッスンは、自分の毎日のルーティンのように行うほうがより効果が高いと思います。調子がいいとき、悪いときありますが、いろんな自分の状態でもルーティンとして取り組むことで上達します。常によい状態で本番にのぞめたら最高ですが、仕事になるとそうでないこともあります。そんなときにも平均点を出せる基礎力がとても重要です。それが基礎力だと思います。その意味ではトレーニングだけでなく、自分の体やメンタルなどもなるべくよい状態でいれるような日常を過ごすと、よい状態のトレーニングが増えて平均的な実力が上がっていきます。

体やメンタルの状態が平均よりも低い状態が長く続いているときは、そのときに見合ったトレーニングでいいと思いますし、ときには呼吸のトレーニングだけでもいいかもしれません。重要なのはルーティンを崩さないことです。

私の場合はいくつかある発声のメソッドを20~30分ほどやります。この中には毎日必ずやるものと、日によってメニュを変えるものもあります。そして20分ほどコンコーネやパノフカといった母音唱法のエチュードをランダムで3曲トレーニングします。これが終わったらイタリア語の曲を数曲練習します。これが基本のルーティンです。これが済んだら、仕事でつかう曲を60分ほど練習することが多いです。

特に稽古に行く前は発声、エチュード、イタリア語の曲を必ずやりますし、本番の前も同じことをやります。こうすることで本番だから何か特別なことをするのではなく、いつものと同じことをやれる体を目指しています。

特別なことではなく、いつも同じことをやる。これが案外簡単なようで大変です。やることは大変ではないのですが、モチベーション、時間を確保する、体調を整えるなどさまざまな自分との闘いが多くなってきます。しかし、慣れてくると、ルーティンをこなさないと逆に不安になってきます。そうなってくると楽になってきますし、より時間を短縮したり、日によっては伸ばしたり、カスタマイズしやすくなっていくはずです。