ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

演じること

俳優、声優、オペラ歌手などは、「演じる」ということを行っています。あまり経験のない人にとっては、「演じよう」とした結果、不自然なアクションになってしまいがちです。そこで、「演じる」ということについて考えてみたいと思います。日本語では「演じる」といいますが、英語では「Action」と言います。このことばにどのような意味があるのか、辞書を引いてください。具体的には、作品の中で「その役の人生を生きる」ということだと思います。その役としての発言や行動が自然であることが、理想とする「演じる」になると思います。

息遣い、ことばの発し方、表情、一挙手一投足、楽譜をしっかり読み込んだ上で音楽の組み立て方に至るまで役を生きた結果、生み出されるこれらのアクションが、聴衆にとって自然なアクションとして伝わっていくと思います。

舞台上では、演出家からのオーダーだったり、交通整理の意味合いや魅せるために必要な決まりごとはあります。しかし、根本には、役としてどのように生きているのかを、演者・歌手が示せなければ、作品が生きたものにはならなくなってしまいます。

演じるということが難しい人は、台本や楽譜から役の特徴を理解し、自分自身が役としっかり向き合い、その役を生きるようにしてみてください。