ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

リズム感をつける

発声、表現力、滑舌、さまざまな観点からレッスンしていきますが、いつも感じるのは「リズム感の大切さ」です。レッスンで、名歌手の録音を聴いてもらうことがありますが、感想を言っていただくと、いつも出てくる話題は「声が」「息が」「表現力が」で、なかなかリズムのことに注目してもらえません。一流のヴォーカリストは必ず一流のリズム感を持っています。そう聞こうと思って聞くとわかってきます。(わかろうと努力することが大切です。)伴奏をまずはよく聞いてください。いろいろなリズムが聞こえてくると思います。

伴奏のテンポは、現代の録音はメトロノームを聴きながらするので一定だと思いますが、ヴォーカルはそこから微妙に早いタイミングで言葉を言ったり逆に遅らせたりしていることがわかると思います。古い録音やライブ録音ではメトロノームに合わせてではなく、伴奏そのものが自然にテンポが少しずつ動きます。この絶妙なずらし感覚が、リズム感です。フレーズを見極める力といってもよいでしょう。

リズム感をつけるには、楽譜店の「ソルフェージュ」のコーナーに練習課題集があると思いますので、(リズム譜程度は読めるようになってください、)それを手で叩きます。メトロノームに合わせるというよりは、それが音楽のフレーズだと考えて、どこが一番盛り上がるのかを考えて叩くとよいでしょう。(♭∴)