ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

教わり上手になる

音楽、特に演奏は、必ず人に習わないといけません。独学の天才数学者ラマヌジャンという人はいますが、音楽では独学で一流になることはあり得ません。楽譜をパソコンに打ち込めば完璧に演奏できますが人の心は打ちません。演奏家は師匠から次の2つのことを習い、そして次の世代に伝えていきます。1つめは体の、楽器の扱い方。2つめはどの楽器にも共通のフレーズの作り方です。私もこの2つのことを皆さんに教えたいと思います。

さて、私は自分の師匠からよく「教わり上手になれよ」と言われます。教わり上手とは何なのか考えてみましょう。まず1つめは、言うことを聞く、ということです。トレーナーのよいところをすべて吸収してトレーナーを超えるということです。もちろんトレーナーにも得意不得意があります。この人からもう学ぶことはないな、と思ったら、黙って去ればよいのです。教師は一度でも教えたことのある人を一生忘れず成長を祈っています。それは別れもあることを知っているからです。2つめは、矛盾することですが、言うことを聞かない、ということです。私自身は、「完璧なものを持ってきた。お前のレッスンなんかいらない。今から一生に一度の感動経験を持ってきてやった。覚悟しろ。」というものをレッスンで出してほしいと思っています。(♭∴)