新しく物事を始めて、やればやるほど上達するのは、はじめの数年だけです。テクニックや楽譜の読み方などは、やればやるほどできるようになって、楽しいでしょう。歌える曲もどんどん増えてくると思います。
しかし始めて5年から10年のあいだに必ず大きなスランプが来ます。「いったい何をどうやったらいいのか」がわからなくなるのです。
結果が出なくても努力の方向が間違っていないと確信できるときは、スランプではありません。逆に、結果が出せていても、努力の方向性が分からなくなる時に八方ふさがりになるようです。
このときにできるアドバイスは「やめるな」ということです。トレーニングできなくても、仕事がなくなっていっても、そのままの姿でレッスンに来てください。
このような「出口の見えないスランプ」に出会うときには何年もの努力を続けた後なのです。人生で数年も集中して取り組んだからです。あなたはそれが大好きです。人生であなたは必ずそれを再開します。数年の休みを経て。
だから、ただのマンネリでも構わないから、場に出続けることです。一度やめてしまうと、「運命の女神」からも見放されてしまうのです。
