ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

スランプ、そして新型コロナ

今の世界は、どうみてもあまり経験することのない混乱期にあります。

アーティストという立場から考えてみましょう。常識を疑い、新たな価値を提示するのがアーティストです。ですから、今はどう見てもチャンス。じっと耐えて、生き残り、チャンスを待てば、必ず世の中が、たくさんの人が、生の声を、歌を必要とする時代がやってきます。

そうはいえ、なかなか舞台もなくなり、本番もなくなり、モチベーションが上がらないことも確かだと思います。まず大切なのは、「うまくいっていない」というのは何よりも素晴らしいことと思うことです。脳は無意識にも答えを探そうとしてもがく。そこに成長があります。「うまくいっている」ということは、脳は無意識にさぼり始めるのだそうです。もうすでに堕落が始まっていて、危機感がある方が、よいとも言えます。 

こういう情勢、またスランプのときは、たくさんインプットに使いましょう。クラシック音楽を聴こう、古典文学を読もう、映画を見よう。皆さんのほとんどは、役者や声優、またポップスや演歌の歌い手のため、オペラや声楽曲には興味がないと思います。でも、クラシック音楽には長い歴史を耐え抜いてきた内容があります。片っ端から名曲とされるものを聴いていきましょう。またタイトルだけしか知らない古典文学をじっくり読んでいきましょう。どんなに時間をかけてもかまいません。時間を耐え抜いてきた本から学ぶことはたくさんあります。