ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

日常の範囲からの脱却

歌・芝居・語りなどさまざまな分野において、それぞれジャンルは異なると思いますが、人前で表現するという意味では共通している部分があると思います。日常生活では当たり前のように行われているリアクションですが、これが人前で表現するとなった時にそのままの規模で表現すると、声も内容もコンパクトに見えたり聞こえたりする場合が考えられます。必ずしも、リアクションを大きくすればいいというわけではないのですが、表現するエネルギー、魅せるエネルギーというのが弱いと、第三者には伝わりにくく感じてしまうのではないかと思います。声をしっかり届けなければならないという理由で、声ばかりを頑張ってしまっても無理が生じやすくなってしまうと思います。

では、どのようにすればリアクションを大きく見せることができるのかということですが、本来楽譜の歌詞に書かれていない部分(つまり休符の部分や、前奏・間奏などの歌っていない部分)や、自分のセリフではなく、相手のセリフの部分や、自分のセリフの句読点やフレーズの変わり目など、自分自身が発している最中ではない部分でどのようにアクションをとるのかということが大事になると思います。

このような部分というのは、通常だとブレスの時間に充てることができたり、人の芝居を受ける部分になると思います。この部分でどのようなコミュニケーションをとるかやブレスの色をどうすればいいのかということを大胆に魅せていくと、結果としてリアクションが大きく見えるようになっていくのではないかと思います。(♭Я)

お腹を使う

指導者、プレイヤーによってお腹の使い方についてはたくさんの見解があると思っています。下におろすという指導者、上に持ち上げろという指導者、前に出す、出さない、固めるな、使うな、意識するな、丹田、斜腹筋などさまざまな考え方を聞いてきました。

お腹という部位には発声上とても重要筋肉が集合しています。その一つ一つに意味がありこれらの筋肉や骨の動きをどう扱うかでその方が目指す発声があるのだと思います。いろいろな使い方のワードが混在しているのだと考えています。体の使い方を理解しそれを使いこなせるようになれればいろいろなことが可能になっていくのだと思いますが、体の中にあり目に見えない多種多様な筋肉たちを一つ一つ意識しながら動かすことはパフォーマンス中には無理に近いと思います。

まずはお腹から声をだそうという意識だけでかなりの問題をクリアできることが多いと思います。ある程度のレベルに到達したときに、お腹の中にある部位を意識しはじめるとまた違う道が見えてくると思いますが、トレーニングを始めたばかりのころは部位の動きは名前、使い方に惑わされすぎず「お腹から声をだす」だけで十分な場合も多いです。(♭Σ)

 

集中的にレッスンを受ける

 

レッスンというのは基本的に一度のレッスンで劇的に変わるということはありません。今までと違うベクトルをアドヴァイスしたことである人には劇的に感じることがある場合がありますが、基礎レベルをよい方向へ向かっていくことは一度のレッスンでは理解はできても、肉体や脳が覚えるところまではいけないです。

本当に自分の基礎能力を変えようと思ったときには、ある一定期間ほぼ毎日レッスンに通ってみることです。指導者の前で集中して自分の癖と向き合い、できる方向へと矯正してもらう。自分自身でよしあしを判断せず客観的な目線でアドヴァイスをもらうのです。

声は自分でみること(客観視)しづらいので悪いベクトルへ向かっても気づきづらいです。狭い部屋では気持ちよくても大きな部屋で声をだすと途端に歌えなくなるということだって往々にしてあります。自主トレに頼りすぎた結果気づいたら声が出しづらい、昔は簡単に歌えた歌が歌えなくなっているなどの問題がおきてくるのだと思います。自主トレでついた癖をとるためにレッスンに通っている状態になってしまう人もいます。しかし、このような人は真面目な人が多いのです。真面目がゆえに自主トレをしっかりと行い違うベクトルへと向かうことがあるのです。(♭Σ)

今日のトレーナーのメッセージ

なかなか声を出す機会がないでしょうから、少し歌うと声の消耗が前より感じやすいでしょう。歌い続けていくことが最大の防御ですからお風呂などで鼻歌でも良いので声出していきましょう。(♯Δ)

今日のトレーナーのメッセージ

曲を拍刻みではなく、もっと大きな単位で捉えましょう。今日の2曲なら、1小節に一度大きなパルスがあると思って下さい。その1小節のなかに寄せては返す波があると今は考えずに、大きくゆっくりの波が自分の体から目の前に広がることだけを感じて下さい。(♯∂)

今日のトレーナーのメッセージ

「前屈で~」はとても上手く実践できています。息が良く流れる、声の方向が整う、その効果を前屈中によく実感されているようです。「顎を動かす」でも声が前に出てきましたし、今後もぜひその体感を増やしていってください。(♯α)

今日のトレーナーのメッセージ

1オクターブ統一して出せるようになってきました。息がなくなってそれが自然に体の奥に入ってくるようになれば良いです。
地道にsで強く息を吐くトレーニングを続けてください。(♭∴)

今日のトレーナーのメッセージ

苦手な部分を、あまり意識しすぎないで読めると、スムーズに読めていました。
書いてあることばを伝えるというよりは、内容の情景を伝えるようなイメージだとやりやすくなるかもしれませんね。(♭Я)

今日のトレーナーのメッセージ

イタリア語は慣れるまでたいへんですが、なんども発音し歌っていきましょう。ブレスの瞬間にすべてがきまるので息の吸い方に気を付けてください。今日も高音、きれいに出ていましたよ。(♯γ)