ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

呼吸

日本人は他の国の人たちと比較すると、呼吸そのものが浅い人が多いように感じます。日本語は口をあまり開けずに喋れてしまう言語です。おとなしく会話をすることが美徳とされ、大きな声で会話をすることはやや嫌厭される傾向にあるので、必然的に呼吸も浅くなりやすいのではないかと思います。

マスクを着用する時間が増えたこと、人込みでの呼吸をなんとなく避けるようになったことで、以前にも増して、少ない呼吸で生活する頻度が増えてしまったように感じます。省エネといえば省エネなのかもしれませんが、充分でない呼吸では声がどんどんやせ細ってしまうような状態になってしまいます。

声を頑張って出そうと思っても、浅いブレスしかとることができなくなってしまうと、胸や肩などが力みだしてしまい、声を出すことが苦しくなってしまいます。

声をしっかり使いたいという目標をもって訓練している人たちにとっては、力まず深くとるブレスというのは必要不可欠ではないかと思います。外出先では、なかなか充分な呼吸をとることは難しい状況ではありますが、家庭内やレッスンの時間など、安心できる場ではできるだけ浅くならないブレスを心掛け、声を出すことに充分対応できるように鍛えていくとよいと思います。