ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

音読と黙読

ことばのクラスでは、長い文章を音読してもらっています。日本は古来、音読教育が盛んでした。江戸時代の寺子屋では漢文素読、つまり漢字だけからなる白文を先生のあとに続いて声を出して読む教育だったのです。意味はわからなくてもよい、声に出して読めればよい、と。言霊コトダマといいますが、声に出した言葉にはエネルギーがあると考えられていました。

そういえば仏教でお経を読むのも「音読」ですね。音読は仏道修行。逆に黙読ではたぶんダメなのでしょう。また海外では今でも詩の朗読の授業、自分の国の大詩人の作品を声に出して読んで覚える、という授業があるそうです。

さて、現代の日本では声を出して読むことが減ってきている気がします。私が小中高だったころはまだのんびりしていて、国語の授業は単元が変わるごとに新しい教材を順番に声を出して読んでいました。それで一時間がつぶれたものです。

たくさん音読をしましょう。ただ音読するだけなのにかなり疲れる方もいると思います。毎日少しずつ時間を増やしていきましょう。声のプロを目指すなら、少し大きめの声で一時間くらい立って音読しても平気な喉と体を作りましょう。(♭∴)