オペラの黄金時代とよばれたこの当時の歌手たちの伝記などを読んでいると、多くの男声歌手達が戦時中は、徴兵制で軍人として数年間活動していたと記してあります。彼らのような経歴から黄金時代と呼ばれる声の歌手たちが誕生したという背景には何があるのでしょう。腹筋不要論なども根強くある声の世界で、軍人として訓練してきた彼らが何も運動していなかったとは到底思えませんし、歌手としてよりも人間として生き残るための年月を過ごしていた彼らの声というのは我々と何が違うのでしょうか。
いろんな発声の本やテクニックがweb等で気軽にみられる時代に、彼らの発声というのがなぜすごかったのか、現在でもあの当時がなぜ、黄金時代と呼ばれるのか、声を鍛えるという意味でのヒントが多く詰まっていると考えています。(♭Σ)