ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

まずは、耳から

発声指導の難しさは、教えている側の発声理論が相手側に伝わらなかったとき、またはうまくいかないときに起こりやすいと思います。目に見えない発声というのは、伝えるのが難しいものがあります。

例えば、声楽教師の多くが生徒にアドバイスする口を縦にというのも、人によっては効果的ですが、別の人には力みへと繋がります。

マリアカラスなどはむしろ必要以上に口を開けません。動画の印象はむしろ口に何か余計なことをさせず、高音域になると自然に開けている印象です。口角を上げて笑顔を作って歌いなさいという指導者もいますが、マリオ・デル・モナコのように下顎を下げて口をラッパのような状態で低音から高音まで歌いきる歌手もいます。

フォームはとても大事なのですが、まずはどのような声(音)を出したいかが重要だと思うのです。自分が目指すべき音が定まっていればそこに向かって声を勉強していきます。結果的に口が縦開いたり、口角を上げる必要がでてくる。むしろ、勝手にそう動かないと理想とする声にならないと言ってもいいかもしれません。

ということは勉強の初期段階、多くの録音、録画、舞台鑑賞などを通して耳を養う必要があるのではないでしょうか。理想の声の方向のベクトルを耳で養うことができるとレッスンやトレーニングに意味が見いだせると思うのです。(♭Σ)