ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「魂のリズム Count in 」(映画)

ドラマー達のドキュメント映画。ハードロック、パンク、ジャズ、フュージョンなど様々な分野のドラマーが、自分の幼いころや現在の活動について語る。台所のあらゆる鍋を叩いた子供時代が語られ、そんな経験のない自分は、驚きと憧れを感じる。この映画を観ていると、音楽はまず、リズムだ、と思えるし、こうした子供時代から、リズムを生活の中で作り出しているって、ミュージシャンの基本だなぁと思う。叩くことが好きと、はっきり言うその姿が眩しい。そんなドラマーたちにも失業の危機があった。シンセサイザーがドラムのビートを記憶し、ドラムなしでもバンドが組める、CDが作れるようになった時代だ。しかし、今でもドラマーはいる。その理由を女性ドラマーはこう語る。「だって、人間だもの。人間の作った音を聞きたいわ」。今は音楽の世界にもAIが進出してきて、そのうちに、歌声を記憶させれば、その声で音源が簡単に作れるようになるかもしれない。それは、歌い手の失業の危機だ。でも、完璧な歌でなくても感動することだってある、その予測不能のところが、人間の作る音楽なのだろう。しかし、AIがどんどん進化してAIの社会をつくり、人間と共存するようになると、「AIだもの。AIの作った音を聞きたいわ」なんてことになるのだろうか?