ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

歌うときに顎が上がってしまうときの改善

基本的には、基礎練習を地道にすることが改善の道ではあります。それを踏まえた上で、とても効果的な方法があるのでご紹介します。真っすぐに立ち、姿勢を整えたら、頭の上に物を乗せて歌うという方法です。ウェットティッシュの容器のような、程よく高さのある筒状のものがベストです。もし無ければ箱のティッシュなど、底面にある程度の面積があって落ちても壊れない物で代用できます。直接、髪の毛に乗せると滑りやすいので、ハンドタオルを敷いてから乗せてください。

このようにして歌い、乗せた物が揺れてもいいので、とにかく落とさずに歌い続けます。この状態で歌うと、顎を上げたくなる・動きたくなるという感覚を、「動く前」に察知することができます。そのお陰で、結果として「動く前」に、その動きを出さない方向に導くことが実現します。さらには、顎を上げずに歌えた際にこっちの方が歌いやすい、声がよく出る、といった感覚にもなります。しばらく歌ったら頭に乗せた物を取り、乗せていたときと同じ状態を維持するという意識で歌い、さっきの感覚を再現してください。これを繰り返すことで、よいときの体感が定着していきます。