ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「誰も書かなかった介護現場の実態」宇多川ちひろ(本)

人生の最期を幸せに終えたいと思う。とはいえ、人の手を借りなくては生活が立ち行かなくたった時、自宅で家族やヘルパーに助けられながら暮らすか、施設に入るかを、選ぶことになる。この本を読み、施設は美談ばかりじゃない、と痛感する。同時に、自分をほめてしまった。数年前に通い介護で看取った父や、今、世話をしている母に対して、いつも良い顔ではいられないし、亡父の時は、どちらが先に逝くかと思ったほど、体力面で追い詰められたけれど、それでも自分は、親の幸せな最晩年のお手伝いをできている、と、思い直して、自信が持てた。プロの介護士さんたちも、虐待まがいのことをすることもあると知り、自分の気持ちが楽になった。親の世話がなければ、もっと自分の自由に生きることができると思うけれど、親には世話になったし、こうしてレッスンにも通えているし、まあ、体力とバランスを取りながら、これからも頑張ろうと思えた。