ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

自分の声の聞こえ方

自分の声を生で聞いたことがありますか?残念ながら、それはできないことですよね。自分の声は内耳で聴き、人の声は外耳で聴く、と聞いたことがあります。
自分の声を録音して聞いたとき、「え?私の声ってこんなだったの?変な声」と、がっかりしたり衝撃を受けた経験は、きっと誰もが持っているでしょう?
歌っているとき、自分が出している声が正しいかどうか、ちゃんと聞こえているかどうか不安になって、ついつい大きな声を出して歌ってしまうということがあります。でもその時自分以外のほかの人たちはみんな、その声をとても大きく、うるさく感じるのです。
これを歌の世界では「そば鳴り」と言います。歌っている人のすぐ近くでのみ、ビンビン、ビリビリ、バリバリ聞こえてくるのです。その代わり、この声は遠くにはあまり聞こえないのです。これは、喉を必要以上に鳴らしている証拠です。自分にとてもよく聞こえて、歌っている本人はとても安心できるのですね。けれど外に聞こえている声は、ちっとも響きのない、艶のない、ただ大声で吠えているような声にしか聞こえないのです。
では、「そば鳴り」ではない正しい発声をしたときは、自分の耳にはどのように聞こえるのでしょうか?それは、こもったような、少し頼りないような、小さな声に聞こえてくるのです。こんなに頼りなくて、みんなに聞こえてるのかしら?と思うかもしれませんが、大丈夫!自分以外の人には、とても心地よく響いた無理のないキレイな声に聞こえています。これはもう、感覚で覚えるしかありません。
私はよくレッスン時に「自分の出した声に責任をもたないで!」と言います。出して、ずっとそれを聞きながら出し続けると、どんどんどんどん大きな声になっていきます。ですから、出したらあとは支えと呼吸に任せて、面倒を見ないこと。すると声はのびのびと伸びていくのです。みなさんも、喉を鳴らして出しすぎないよう注意して、心地よい発声を習得しましょう。(♯Å)