ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

新型コロナショックに思う

今回の新型コロナウイルスの問題は各方面に深刻な影響を与えると言われています。第二次大戦の荒廃を上回るという予想もあるそうです。私たちが、歌の力、声の力でできることは何かを考えて見ましょう。そのため、第二次大戦後の出来事をおさらいしましょう。大戦直後、物資の不足その他であえぐ人々はまず衣食住の確保が第一優先でした。そのため経済の目覚ましい復興がありました。一般的に人は、「足りない」と思うとき、そのことをとても努力するため、いつかマイナスがプラスに転じ目覚ましい発展をするものです。Passion=受難=情熱です。

経済発展ももちろん目を見張るべきですが、本屋の前に行列ができていた、つまり文化に人々が飢えていたことを思い出しましょう。その新刊の本の内容も、今のように薄っぺらい新書ではなく、分厚い哲学書や古典文学全集だったそうです。勉強したくてもできなかった。本が読みたい。だから本屋に行列ができたのです。

そして歌謡曲興隆の昭和時代があります。このように昭和は実は文化の時代で、歌謡曲にも芸術性があり、またクラシック音楽にも敬意がありました。(今はクラシック音楽やオペラは馬鹿にされている)新型コロナショックのあとはまた再びこのような文化の時代、つまり心の復興が取りざたされるのではないでしょうか。私たちにできることは来るべき時代に備えて、基礎のヴォイストレーニング、またレパートリーを増やすことに全力を尽くしておきましょう。(♭∴)