イタリアという国は今ではファッションやグルメ、サッカーの国というイメージが強いのですが、私の感覚では声楽、オペラが生まれた国と言ったほうがピンときます。
イタリア語の作品を歌うことが多いので現在、イタリア人の女性にイタリア語を習っているのです。毎回のレッスンで興味深く思っていることなのですがこのイタリア人の女性とても声が美しいのです。素直に声が響いているというか声量的にも大きいですし、とてもクリアなのです。この女性のイタリア人は歌手でもないしヴォイトレを受けたこともない方なのですが、普段の声が違いすぎてとても驚くことが多いです。
日本人の声は鼻にかかることが多くどこかこもっていてそのためかヴォイトレを受けると「声を前に出しなさい」というレッスンをする先生も少なくありません。
スタートラインが日本人とイタリア人とでは違っていて音を転がしたり細かい技術はひょっとしたら日本人のほうが技術が高いこともあるのかもしれませんが単純な声だけでいったらイタリア人に勝つことは容易ではないでしょう。一般の人間でこの声なのだから声楽という文化が育ったんだと容易に想像できます。先日のデヴィーアといいスカラ座の来日公演といいイタリア人の声のすごさに驚かされるばかりです。(♭Σ)