ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

おすすめの文学

ジョヴァンニ・ヴェルガ(Giovannni Verga)という作家に、はまっています。岩波文庫から短編集が出ています。(邦訳「カヴァレリーア・ルスティカーナ」。)この題名は、有名なオペラの原作の小説です。魅力的な短編小説がたくさん収められています。すべて、作者の故郷であるイタリアのシチリアが舞台になっています。行ったことも見たこともないシチリアの異国情緒がたっぷりあらわされています。

赤毛のマルペーロ」という短編ではその鉱山で暮らす少年労働者の悲しみが、「聖ヨセフの驢馬の物語」では、不幸な驢馬の一生が書かれています。社会の底辺を叙述しますが、読後感はさわやかです。「カヴァレリア・ルスティカーナ」はおそらく彼の最良の作品ではないでしょうし、ある作家は「マスカーニの陳腐な音楽が原作の崇高さを台無しにしている」と言っているくらいで、私も同感です。オペラって何なのだろうか、と考えずにいられない。簡潔な文体から出る深い心情描写が特色です。

 

ドン・キホーテセルバンテス著、岩波文庫)。有名なお店のテーマソングから、「ドンキ・ホーテ」と思ってしまいますが、本当は「ドン・キホーテ」です。(区切る位置。)「ラ・マンチャの男」というタイトルでミュージカルにもなっています。ストーリーは有名で、騎士道の物語を読み続けた結果自分もやってみたくなって、時代外れな遍歴の騎士をやってしまう男の話です。原作はとにかく面白い、の一言。従者のサンチョ・パンサが闇夜の中、主人のそばでついうっかり用を足してしまう話など、最高です。不可能なことにでも挑戦し続けることの大切さを学びます。(♭∴)