「ものまね・・・歌合戦」。いくつもの、ものまね歌番組が、少なくとも50年ほど前から、息の長いシリーズ番組として、続いています。もちろん、歌謡曲のヒット曲やそれを歌うスターのものまねを競う番組ですが、「これはすごい!」と思わずうなってしまうようなものまねをするタレントが、少なくありません。
ここで注目すべきことは、それぞれのものまねをするタレントが、歌がヘタではないということです。むしろ、ものまねがうまければうまいほど、また、まねできるスター歌手の人数が多ければ多いほど、そのものまねタレントは、歌もうまく声もよいことが少なくありません。つまり、よい声・よい歌を、まねすることが、発声の上達に少なからず好影響をおよぼすということです。ここで少し注意をしていただきたいのが、スターの外見をまねすることです。もちろん衣裳のことではなく、口の開け方や表情、歌っているときの立ち姿や体の使い方です。まねすることはよいことのように思いますが、外見をまねすればよい声が出るとは限らない点です。外見をまねれば、近いところまでは行く可能性もありますが、体の見えない部分の使い方も含めて、その声が出てその外見になっているのだということです。外見にこだわり過ぎず、自分なりのよい声が出たとき、その外見がよい発声の歌手に似ていたなら、悪くない発声だと考えるようにしましょう。おすすめは、耳をフル活用して、声をまねすることです。(♭Ξ)