ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

宮内庁式部職楽部演奏会

宮内庁式部職楽師たちによる雅楽演奏会を聞いてきました。雅楽の演奏会自体は初めての経験で、寝てしまったらどうしようという心配があったのですが、全く飽きることなく最後まで引き付けられっぱなしでした。
最初に、音合わせのための短い曲が演奏されます。西洋のオーケストラでしたら、まずオーボエが「ラ」の音をだして、それに合わせてそれぞれの楽器が自由に音をだして、複雑な音響を生み出します。しかし、雅楽の場合は「音取(ねとり)」という短い曲で、音合わせをしつつ、最初に演奏会の雰囲気を作り出しています。このような様相はアジア音楽ではよくあることのようで、以前インドのシタールの演奏を聞いた時も瞑想を促すような曲を弾きながら音合わせをしていました。
楽器は、篳篥(ひりちき)というオーボエのようなダブルリードの楽器、笙(しょう)という竹の筒をいくつも合わせた原理はパイプオルガンと全く同じの手の平サイズの楽器の管楽器群。琵琶、箏の絃楽器、打楽器からなります。
演奏会は三日に渡って行われ、初日には天皇陛下、最終日には皇太子殿下がいらっしゃいました。テンポはとてもゆっくりで、日頃のいかにせかせかした暮らしをしているかを省みさせられます。旋律をたどっていけば音階も推測でき、フレーズも感じられるようになっていきます。篳篥の醸し出す音程が、今の平均律に慣れ親しんだ私の耳には、微妙に低く感じたりもします。
私たちにとって一番身近な雅楽といえば、「君が代」かと思います。現代の音楽であれば、長調なら主音で終わるのが普通です。たとえばハ長調Cmajorなら、ドで終わる。しかし、「君が代」はレで終わります。雅楽の音階で作られているからなのです。(♯β)