ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイストレーニングに関わっている方と、ブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

オペラでみる現在のスターと昔のスター

ニューヨークにあるメトロポリタン歌劇場(通称MET)ではライブビューイングとして全世界にオペラの公演を映画館で上映するという仕組みをとっています。
日本でも新宿ピカデリー六本木ヒルズの映画館などで上映されています。オペラ歌手といいつつも皆、俳優のような演技をします。私自身は自分が知らない作品はMETのライブビューイングで見た方が面白いと思っています。例えば戦後NHKが招聘したイタリア歌劇団の映像などをみると今の歌手と比べると演技はお世辞にも上手とはいえません。しかし声は本当にすさまじい歌手ばかりです。
どちらがいいとか悪いという問題ではないのですが、現在のMETなどで活躍する歌手と比較するとフォームの違いは明らかです。例えばマリア・カラスと人気を二分したソプラノ歌手テバルディなどは二重顎になるくらい顎を引いて胸の位置も高いですし、スコットやフレーニなどにも見られます。皆、声の重めと軽めという違いはありますが、フォームとしては同様に見えます。またメゾのシミオナート、コッソット。バリトンのプロッティ、テノールのタリアヴィーニ、マリオ・デル・モナコ、ベルゴンツィなどにも見られます。
しかし現在のMETの主役をやる歌手になってくると顔の表情は一般の方から見てもしぜんな俳優のような顔でうたうことが多いです。
どのジャンルでの歌手に求められることは時代によって変化しますが、現代ではいい声を超えてドラマとして成立させる、もしくは映像を意識して演技できないとだめな時代なのかもしれません。(♭Σ)