ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

今日のトレーナーのメッセージ

引き続きのミックスボイスと頭声のジョイントがカギなので、今年も同じような音域を中心にレッスンしていきましょう。
今回のコンサートに向けて、母音を繋げて歌うこと、口腔内の空間の維持など。効率的に歌う技術を活かしてやりましょう!(♯Δ)

今日のトレーナーのメッセージ

ラテン系の言葉は、子音を立てるよりも母音の持続時間を重視するとなめらかな流れが生まれます。その練習のために、ヴォイストレーニング大全の短文を、子音を取り払って母音だけで読む練習をしてみましょう。(♯∂)

今日のトレーナーのメッセージ

唇を縦にして外側にめくれるようなフォームで、表情筋で引き上げて前歯が見えるように歌っていただきましたところ、息が流れてとてもいい声になったと思います。慣れるまでに時間がかかるとは思いますが、お暇な時などに唇の周りの筋肉を動かしてレーニングしてみてください。(♯β)

今日のトレーナーのメッセージ

ブレスの時に、びっくりしたリアクションを全身で行うように心がけ、発音しているときに胸の振動を維持できるようにすると、力みすぎずしっかりした声が出ていました。(♭Я)

今日のトレーナーのメッセージ

フレーズの中の一番高い音をきれいに出すためには、クレッシェンドをうまく使ったり、喉のポジションにも気を付けましょう。歌う前のブレスをした瞬間にすべてがきまるので、ブレスはとても大切です。(♯γ)

トレーナーからのアドバイス

「総評」とのことですが、私の考えでは(「当研究所の考えでは」と言っても間違えにならないと思いますが)、発音というのは「口先」のことで、そんなに大切な「基礎」とは考えていません。(もしかしたらそこに大きなずれが初めからあったのかもしれません。)

それ故に、以下では私の考えで、今後へのアドバイスを、私なりの優先順位順に書きます。

1.とにかく人前でのパフォーマンスを「今すぐに」始めることです。

一番の基礎は「人前でパフォーマンスをすること」です。それが基礎です。すべてはそこから始まります。順番が逆だと思っていませんか。基礎は「本番をやること」です。発音でも発声でもありません。レッスンや提出物でも「何年か先に」と書かれていたことが実はずっと気になっていました。私もそうですが、いつ死んでしまうかわかりません。「今ここ」で始めなければ、何かを起こさなければ、ずっとそのままの人生になってしまいます。もし何かを「何年か先に」やりたいことがあるなら、それは今すぐにやってください。今できないことは、先になってもできません。路上ライブが一番よいと思います。公民館も、数百円で借りられるので、ぜひ何かをやって下さい。

2.読み方がどれも一定です。当たり障りがないように、誰にも文句が言われないようにやろうとしています。ずば抜けた表現には、必ず悪いことをいう人がいます。私も、今までで最もうれしい評価を頂いた舞台で、別の人に最も嫌な批評を頂きました。大胆な表現を、とにかく試してみてください。

3.声が小さいです。大きな声を出せるように、発声を基礎から学ばれるといいと思います。(♭∴)

歌のトレーニングの2つの方向性

ヴォイストレーニングを続けると悩みが細かくなってしまって方向性がわかりにくくなることがあると思います。ここでは基本に戻って2つのシンプルな目標を設定しようと思います。

1.大きな声を出す。

ヴォイストレーニングの1番の大きな目標は、大きく豊かな声を出せるようになることにつきます。世界の超一流オペラ歌手と、日本だけでやっているオペラ歌手の違いはズバリ「声量」です。

日本でオペラ公演の現場に行くと、悲しいことにリハーサルは「オーケストラの音量を抑える」ことが中心です。また日本では演出チームの力が強く、細かい演技力が歌手に要求されることが多いです。

海外では小細工なしに歌手は「突っ立って大声で歌う」というスタイルです。(さまざまな状況はあるでしょうし、好みもあるでしょうが。)

ドイツに留学したクラリネット奏者の話ですが、日本では細かいパッセージを吹けるのが「うまい」ということになりますが、ドイツでは長い音を大きい豊かな音でふけることが「うまい」ということのようです。

ポピュラーではマイクを使うのでしょうが、発声の基本のトレーニングということではシンプルに「大きい声を出す」という方向でよいと思います。

2.ソルフェージュ能力をつける。

ソルフェージュ能力とはおおまかに言えば、楽譜を見てその場ですぐに歌う力のことです。ポピュラー畑で楽譜が苦手の人もいると思いますが、楽譜は読めるに越したことはありません。より発展的なソルフェージュ能力とは、楽譜をただ歌うだけでなく「音楽的に」歌うことです。実際の一流の歌手の歌はメトロノーム通りでなく、少し余計に伸ばしたり、リズムをはっきりさせたり、短くはしょったり、0.1秒の違いで「音楽的に」しています。そのセンスと理論を学ぶことです。(♭∴)

新年のご挨拶

新年、明けましておめでとうざいます。
今年も、よろしくお願いいたします。

 

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