ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

「篁牛人展、昭和水墨画壇の奇才」大倉集古館

孤独と酒を最良の友とした異色の水墨画家。特定の師につくことも美術団体に属すこともなかった。渇筆という技法で独自の世界を開拓した。印象は、大胆。迫力とかダイナミックというより、大胆と言ったほうがぴったり。枠のなかで大きく、というのでなく、この人には枠という囚われがない。だから大胆。小さな作品でも、大胆。大胆だけれど、激しくはない。日だまりのような温かさがある。世の中と距離を置いているけど、背を向けてはいない人だと感じる。自分が特に惹かれたのは、がま仙人の絵。仙人もがまも、絵の中で生きている。世に知られるようになったのは65歳ころ、援助してくれる人が現れるまでは、生活は困窮、放浪の身にあった。この才能を見いだして、援助した人もすごいと思う。今、私が絵を見られるのも、世の中に篁氏の絵を送り出す人がいたから。審美眼は磨いておかなきゃと思う。歌だけでなく、アーティストとして、いろいろなものを取り入れていかなきゃ。自分のためでもあるし、アートのある世の中を継続させるためにも。