ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

怖い先生

これまでの人生で、様々な人に色々なことを学んできましたが、そのなかに途轍もなく怖い先生が3人いました。高校の数学の先生、合唱指揮者、舞台演出家。会っただけでピリッとした空気が流れて、裸足で逃げ出したくなるような方々です。昔は「この人はどうしてこんなに偉そうなんだろう。」と感じたし、あまりにひどく注意を受けて、ときには恨みさえ抱くこともありました。しかし振り返ってみると、こちらに完璧を求める以上に、彼らは自分に対してそれ以上に厳しく、決して妥協がないのです。結果、彼らが生み出すのは完璧な美しさでした。
他人に厳しく指導しようと思っても、指導者自身につけ入る隙があっては難しいものです。
今、学校にも社会にも甘い優しい先生が多いと感じます。世間の風潮も一因でしょうが、人に厳しくするだけの自信がない先生が増えているようにも感じます。
厳しければいいというものでもありませんが、厳しい要求だけが生み出せる高い到達点は間違いなくあると、私は信じています。(♯∂)

今日のトレーナーのメッセージ

緊張すると声が出にくいのは、誰にでも起こることです。もちろんメンタルトレーニングも大事ですが、今日はフィジカル面から緊張をほぐす方法をいくつか試しました。中でもおすすめは「だらしない声を立ててあくびをする」「たくさん息を吸って、前屈しながら息を吐く」「手首や足首を回す」です。(♯∂)

今日のトレーナーのメッセージ

吸気で顔の筋肉が持ち上がると高音は出しづらくなります。むしろ顔周辺の筋肉はブレスで何か左右されないことが重要です。今日はとても声が安定していましたよ。(♭Σ)

今日のトレーナーのメッセージ

鼻をつまんだ状態で、ブレスであばらが横に広がっていく感覚を大事にしながら取り入れ、お腹がしたから持ち上がるように歌うと、いい状態の声が増えてきました。
この感覚を大事にしていくと、さらに歌いやすくなっていくと思います。(♭Я)

今日のトレーナーのメッセージ

マの声を出す時、喉の開け方はモの時と変わりませんが、口角を上げることを意識すると、平べったい声になってしまいます。喉と口角、両方意識しましょう。(♯γ)

我が強いだけの人は損をする

芸術というのは、人と人とのコミュニケーションがとても大切な分野であると思います。我が強くて人の意見を取り入れられなかったり、人に意見は請うものの、自分に対して徳であると認識できない意見が出た場合に処理できなくなり、突っぱねたりシャットダウンしてしまうような状態の人に対しては、不向きな分野であると思います。自分の方向性に沿った意見しか取り入れられないのであれば、価値観は自分の中にあるものだけが正解であり、ほかの意見は全否定となるからです。もちろん、自分の意見や価値観が人を納得させられるだけのものを兼ね備えているのであれば、十分それで通用すると思います。しかし、自分に足りないものを身につけようと考えているのであれば、もっと必死になって見つける努力をしなければなりません。特に歌の分野であればレッスンの中で教えを乞うわけですから、そこで反発したり自分の意見だけを押し通そうとするのであれば、時間とお金の無駄だと私は考えます。別なことを始めたほうがいいでしょう。もし、自分の中に疑問があるのならディスカッションをすることをお勧めします。その際、正解を求めるのではなく、「よりベターな道は何なのか」という視点で臨むことをお勧めします。(♭Я)

今日のトレーナーのメッセージ

母音で口の形が変わらないようにしましょう。舌で母音が変化できるようになるとさらに息がながれると思います。イタリア語は特に子音の処理にきをつけましょう。(♭Σ)