ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

声は力まない方がよいが

もともと声を力んで発声してしまっているタイプの人は、力まないで発声できるようなトレーニングをしていくことが必要になります。ただし、このときに誤解してしまいやすいこととして、声を押さないようにしようとして、今度は息もれ状態の声になってしまう人もいるようです。発声の大原則は身体でしっかり支えられた状態で、口の中の空間は無理せず広く保ち、力まずしっかりと楽器が鳴るところでしゃべるということです。

これはフォルテであってもピアノであっても、さまざまな強弱に対応できる状態で出すためにも必要なことです。息もれ声になってしまう人に考えられるパターンは、支えが機能していない、口の中に充分な空間が保てていない、発音のポジションが適切ではない、しゃべることよりも息を吐くことの方が割合として多くなってしまっているということではないかと思います。

最近の曲では吐息交じりで歌うアーティストも増えてきましたが、それしかできない状態になってしまうというのは、本来持っている楽器の機能を充分に活かせなくなってしまうことにつながり、さまざまな不具合を生じやすくさせてしまうため、注意が必要です。