ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

マイナスのコマンド、プラスのコマンド

声を出すときに、皆さんいろいろと考えたり工夫したりされていると思います。

例えば「遠くに飛ばそう」「思い切り明るく」「お腹の底から」等々。それはいいことだと思います。でもこれらを「客席の最後列めがけて」「頬骨を上げて」「ゆっくり吸って脇腹でキープ」などに言い換えた方が、きっと成功率は上がります。指示がより明確なため、脳と身体が瞬時に処理しやすいからです。

「近くだけで鳴る声はダメ」「暗くならないように」「肩が上がらないように」という思考だと、大抵失敗します。「~してはいけない」という否定形のコマンドでは、具体的に何をすればいいのか迷いが生じてしまうからです。

練習でもつい「力を入れないように」と考えてしまいがちですが、「力を抜け」というコマンドほど曖昧なものはありません。それよりもどの筋肉をどう使おうと考える方がシンプルです。

必要な筋肉がよく働くようになれば、余計な力みは消えていきます。是非プラスのコマンドを使う癖を身に着けてみて下さい。