思えば新型コロナウイルスにずっとびくびくし、あっという間に過ぎ去った日々でした。当然のことながら、いろいろなことを考えざるを得ませんでした。
歌とは、声とは、文化とは何か。クラスターの発生源として初期から言われてきたのが、カラオケ、歌、でした。大声を出すな、ウイルスがばらまかれるから、です。
オペラやクラシック音楽のことを考えてみましょう。舞台に所狭しと密集したオーケストラ、大合唱団はもはや過去のものになりつつあります。ウィーンフィルが検査を重ねに重ね、マスクなし、未収して来日演奏したことは、もはや例外中の例外でしかありません。
このような状況下で、さまざまな本を読み、考える時間を持てたことは不幸中の唯一の幸いといえるかもしれません。