ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

初期段階のレッスン

基本的には初期段階ではどれだけ集中してレッスンに来ることができるかが重要です。自主練習よりもレッスンです。やりかたや指導者の理論さえ分かれば自分でもやれると思うかもしれませんが、それはよほどの強運の持ち主かとてつもない才能があるかです。

ある一定期間をレッスン漬けにして、声の基礎力を高めるために、基礎力の「型」をつくるのです。自分に聞こえる自分の声と、人が聴いている自分の声が違うというほかの楽器とは根本的に違います。その条件の中でトレーニングしなければならないので、客観的な耳での指導がかかせません。

なので初期段階では、自主練の方が多くならないほうがベターです。ダンスやクラシックバレエなどを稽古するスタジオには鏡があります。自分を客観的に見ながら練習するためです。これと同じことは、声の世界ではできません。自分を客観的に見られずに練習することは怖いものです。ある一定期間を基礎の方を固めるために費やせたら、そこから基礎力を武器にさまざまなパフォーマンスの向上が期待されます。

音楽人生を長い目で見たとき、この初期段階こそ最も大切にするべき期間だと考えます。