ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

自分の扱い方を知る

ヴォイストレーニングは自分自身という楽器を作ることと、演奏のテクニックを身に着けることの両方が必要となる分野だと思います。他の楽器であれば、一部オーダーメイドのものもありますが、ほとんどの場合は楽器屋さんへ行けば、おおよそ完成されたものが売っています。その点が、ほかの楽器と比べて最も異なる部分だと思いますし、だからこそ、わかりにくい分野だと思います。特に、生まれてから今まであたりまえのように使ってきた声を見直し、新たな手法によって、楽器として使えるための扱い方を得ていくので、見えない部分、わかりにくい部分の方が圧倒的に多いと思います。そのため、不安になることも多いと思います。その中で、自分自身をうまく操る方法を手に入れられたとしたら、有意義ではないでしょうか。

ヴォイストレーニングのテクニックにおいて、全員が全員「こうしなければならない」というものは少ないと思います。テクニックにおいて、おおよその目安はあるにしても、それぞれの楽器、そして、それは生まれ持った人間に備わっているものですから、十人十色だと思います。その中で、自分自身が発声しやすい状況を、自分にわかりやすい感覚で見つけていくことができれば、きっと、それがその人において制御の部分では大事な要素になると思います。トレーニングの中で、それぞれの実情やキャラクターに合った、わかりやすい制御方法を一緒に見つけて、自身をうまくコントロールすることに役立てていただきたいと思います。(♭Я)