ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

全ては世のため人のため

若いころは自分のことで精一杯です。あれも勉強したい、これを習いたい、このトレーニングがしたい、あれに挑戦したい。それは素晴らしいことです。ある程度年を重ねると自然に、自分が学んできたこと、師から教えて頂いたことを何とか次の世代へ伝えられないかと思うようになります。また、自分のためにも、教えることにより学びなおす方が効率がいいことにも気づきます。「世のため人のために生きる」ということが結局は一番自分が深く学べることに気がつくのです。

音楽、声の力は限定的で、とても小さく思えます。医師のように命を直接救えるわけでもない。便利な商品を開発するわけでも売るわけでもありません。人から感謝されることも少ないでしょう。

しかしこれからは、人が人に直接語り掛けることがより重要になっていくのではないでしょうか。人が一人で生きられない生物である以上、人とコミュニケーションをとらなければなりません。それはメールやパソコンでも可能になりましたが、結局、直接語り掛ける声に、声そのものに戻っていく気がします。

声のことを研究し、世に問い、後ろに伝える。それが、世のため人のためになる。遠いかもしれませんが最も確実な方法だと考えています。(♭∴)