ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

スランプ

2通りの方がいます。全然できていないのにできていると思っているタイプと、割とできているのにできていないと思っているタイプです。現代では、世の中でも(そして芸事でも)、前者の方がずっとうまくいくようです。後者はスランプを感じやすいようです。しかし本当に前者が得なのでしょうか。後者が損でしょうか。

目標の差もあるでしょう。毎日楽しいし、一応舞台で歌えるし、お客さんも入る。これ以上は望まない、というタイプ。一方、「俺が世界を変えてやる、ビッグになってやる!」とがつがつするタイプ。前者は本人も周りも幸せでしょう。後者はがつがつしていて少し浮いてしまうかもしれません。じゃあ前者を皆が目指すべきでしょうか。

もちろんいろんな人がいていいし、いろんなタイプのトレーナーがいていいでしょう。しかし私は、世界をそして歴史を変えたいと思っている人を期待しています。なぜなら、大きいところを目指す方が、方法論がシンプルであり、応用がきくからです。歌だけでなく、どの楽器にも共通なもの、またどの分野、スポーツ、学問や芸術に共通なものに焦点を絞れます。日本という独特の村社会で何とか生きていく、という小さな夢をかなえるには、実はとても複雑な(酒の注ぎ方や媚の売り方など)本質的でない努力が必要のようです。

スランプを感じるのは夢が大きいからにほかならず、とても素晴らしいことなのです。世界に通用する実力をつけて突き抜けてください。(♭∴)