ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

完璧なタイミング

ことばのレッスンでも歌のレッスンでも、「間」の力を軽視している人が多いように感じます。とくにセリフやナレーションでは、間の長さとタイミングを考え抜くことがパフォーマンスのすべてだといっても言い過ぎではないほど大切です。

一般に、盛り上がっているときは間を短く、畳み込むように表現します。わかりにくい文章の後は、「えっ。」という感じになるため、そのお客さんの間を感じるために休みを少しとるようにしましょう。一般的に、セリフやナレーションのはじめの文が終わった「。」のあとはほんの少しだけ開け気味にするとよいことが多いようです。たとえばニュース番組では「お昼のニュースです。今日の午前10時ころ…」はじめの「。」で間がないと変な感じですよね。一呼吸開いてから本題に入るということです。音楽の言葉では「初めのフレーズは終わらせる」という金言と重なります。

現在のポピュラー音楽では、伴奏はメトロノームで録音をしているため、ヴォーカルが自然に(ほんの少しずらして)この間を表現する必要があります。ほんの小さな一フレーズにも、息があり、盛り上がりがあり、間があります。いろんな作品を聴いてみてください。(♭∴)