ヴォイトレレッスンの日々  

ヴォイトレに関わっている方とブレスヴォイストレーニング研究所のトレーナー、スタッフの毎日をとりあげていきます。

トレーニングの目的と方法

私たちのトレーニングの目的は「たった1つのフレーズで人を感動させる」ことです。「感動」というとおこがましいし、別の言葉を使ったほうがいいかもしれないが、人の心が動かないものは意味がないと考えた方がわかりやすいと思います。そのために、どういうトレーニングが必要なのか考えてみましょう。

レーニングには大きくわけて、声そのものに関するものと、表現に関するものがあります。また声のトレーニングには、息と体に関することと、響きに関するものがあります。表現のトレーニングには、技術的なものと、感性的なものがあります。

息と体のトレーニングとしては無声で「スー」と息を吐きます。シンプルにこれを強く長く一定に吐けることを目標にしてください。息の力が単純に弱い人が多いのでこれを5分毎日続けるだけでもだいぶ変わってくると思います。

響きのトレーニングとしては、口を閉じた弱めのハミングでまずは自分の響きを感じてください。音域を動かすと、響きの位置が胸のあたりから唇、ほっぺた、口蓋と動いていくのがわかると思います。表現の技術的なものとは、ずばり「間の取り方」です。0.1秒の違いが音楽を生かしたり殺したりします。その違いに敏感になってください。名歌手の録音を聴いてマネをしてみてください。表現の感性的なものとは、例えば歌詞に「鮮やかな香り」とあった時に具体的なイメージをたくさん持っている方が有利です。感性を養うためには、本を読み、コンサートに行き、映画を見て、舞台を見て、絵を見て、(たまには)おいしいものを食べてください。(♭∴)