「響きの科学～名曲の秘密から絶対音感まで」ジョン・パウエル著 ハヤカワ文庫

筆者は趣味で音楽を嗜む物理学者。音と響きに関する素朴な疑問を、ユーモアを交えて教えてくれる。難しい数式や専門用語は使われておらず、気軽に読める。興味深かったのは、「なぜバイオリン10丁の音の大きさが、1丁の音の大きさの2倍しかないのか」「短調はどうして悲しげに聞こえるのか」等。感覚的に知ってはいても、説明するのは難しいことが音の世界にはたくさんあると思い知らされる。（♯∂）